冬がおえ
春がくる
U&DESIGN
2018年10月某日
彼らの意向を持って、U&DESIGNを散会することにした。
私は半年前には、今とはまるでちがう結末を用意していた。
昨年末、空々しい日々を送る中で、
私は来る日も、柄でもなくアルコールを摂取しながら、
この違和感のある顛末に溺れる様にして
胸苦しい思いに患っていた。
多くの関係者に解散を伝えてた後も、
体のいたる所に刺さった、影の深い棘に悩まされた。
そんな日々を送る中で、
大先輩のドラマー脇山広介さんと定期的に、
24時を超える様な時間を過ぎても、
スイーツと珈琲を口に頬張りながら、
胸の開いた穴に、冬の冷たい風が通り過ぎるのが、
心地よくなるまで来る日も語り尽くさせてもらった。
私は、一方通行に年を重ねて行く。
自然の営みの中で、
それに抗うことはやめようと思った。
解散を約束したまま、2019年が始まり、
私はこの違和感の結末よりも、
自然に身をまかせる方法を探した。
つまりは、冬の後に、春が来るように、
新しいU&DESIGNとしての新曲作りに挑戦しなければならなかった。
毎日、日が昇る前に起き、
珈琲を飲みながら、
未来に待つべき春の風を感じた。
一つのDEMO(春)がやってきて、
私はようやく決心することができた。
U&DESIGNを私が残すことにした。
どうぞ、これからも
素敵な日々を一緒に過ごせていけたら。
Kenji Ayabe