私が 純度として

忘却を 不可逆な 快楽と受け入れたら

 

先週くらい前、朋友である木村隼人に10年ぶりに三茶で再会。

40歳になる彼は、お酒が万年筆のインクであるかのように、

滑らかな筆跡を残していった。それは大人な男としてのサインのように見えた。

そういえば、私は40歳になり、粂絢哉というやはり天然石の、

彼のそばで、私は私の身体を透ける光の屈折を、眺めることをした。

 

自分は見透かされない人間でいたかった。

 

妻が髪を切ってくれてる間、

私の構造的な体と、それ以外の意識的な断片が、

どうしてこんな差があるのだろうと、

30分ほどで違和感が染み付いてしまった。

 

自分が自分に感じる初めての違和感というのは、

実に音楽的だなと思った。

 

長男がベッドで言った。

「月は男の子?それとも女の子?」

 

自分は見透かされない人間でいたかった。

 

 

緑の向こう、

その先に在る、光の中で。

綾部