秋に収穫を終えた畑の、
霜柱を踏むように、
空々しい年末があった。
新年のお雑煮と共に、
喉をぐいと言わせて、
呑み込んでしまったあとは、
朝日と暮がじつにテンポ良く、
晴天の客船に乗った
異国の碧味を感じている。
Kenji Ayabe
…
1月の豆
代官山 FACON
ミャンマ:シャン州ユアンガン
パプア・ニューギニア:ガウリケニー農園
エルサルバドル:シベリア農園
いつから珈琲を飲むようになったのだろう。
どこのレコーディングスタジオにある、
あの放置されて焦げ切った不味いやつを飲む事も
そんなに苦ではなかった。
…
ジェームスアンドチャーリーのTour
福岡・広島・岡山の公演があって、
僕の演奏時間など3日間合わせても1時間30分程度。
ピカソの描いた『玉乗り曲芸師』に
似た移動演奏家のような気分で、
旅情を嗜むことに忙しかった。
撮影地:岡山駅
美術館を訪れたり、
園芸地を歩いたり、
美味いを食べたり。
朝の散策を、今住んでる街でやるほど、
ここは観るものがない。
目をやる自然があるのがいい。
心奪われる景色が。
撮影地:不明(高速道路)
…
御徒町凧さんお朗読会
代々木八幡にて高橋久美子さんも出演する会に、
久美子さんにお引立て頂いて初の朗読。
久美子さんが御徒町さんに僕を紹介するとき、
「友達で詩人の綾部くんです」
と言った。
左から:高橋久美子さん 御徒町凧さん 筆者
いや、いやと、
すべてを言い訳(註釈)したいご紹介に預かり、
※実際にはほくそ笑んでいる
本番では3回も出番を頂いたりと、
(最後の回では演ってしまいましたが、、)
平成の自分史に残る1日を過ごした。
久美子さんと待合せの途中、
近くを散歩してると、
美味しそうなパン屋の看板。
あとで久美子さんに有名店と聞きました。
ここで、妻と息子にお土産を購入。
…
息子の2歳の誕生日に
毎年の1月に館山マラソンに出走する家族を
沿道で 応援するための旅行にかこつけて。
早朝、陽が昇る前に起きて、
ガラス張りの食堂で冬の
引き締まった光を眺めた。
寒さを感じる皮膚の、
若干の内面に
自分の影に隠れていた、
内省的な”強さ”が覆い張って行くのが分かった。
地球が”新しさ”の意味を、
書物のように教える。
…
新年に友人と
「今から会おうよ」
昔、言えていたセリフを、
友人が代わりに使ってくれる嬉しさ。
気兼ねなく言われると、
36歳になった今も、
孤独的な開放感に浸ることができて、
車の運転もいつぞやドライブに変わる。
粂絢哉
人はさみしい生き物だから、
お墓に入っても、
寄り添っている。
私はさみしい生き物だから、
本を読み、音楽に
耳と縁を傾けている。
Kenji Ayabe