LETTER
北に生息する わたし
札幌 小樽 石狩 厚真 富良野
美瑛 旭川 上川 帯広 上士幌
北の夏を巡る旅で
わたしは大地の息吹を
連れ帰ったらしい。
服の綿ガーゼの糸を通って
肌に触れていたのは、
樹の吹いた風。
鳶にするように、
ミミズにするように、
とうもろこしとも、
わたしを同じように扱って。
北の地はたった今も
遠いわたしを、
うけいれつづけている。
Kenji Ayabe
札幌 小樽 石狩 厚真 富良野
美瑛 旭川 上川 帯広 上士幌
北の夏を巡る旅で
わたしは大地の息吹を
連れ帰ったらしい。
服の綿ガーゼの糸を通って
肌に触れていたのは、
樹の吹いた風。
鳶にするように、
ミミズにするように、
とうもろこしとも、
わたしを同じように扱って。
北の地はたった今も
遠いわたしを、
うけいれつづけている。
Kenji Ayabe