LETTER
ち の い
あなたを 抱いたひとの 生涯は
外国に生まれた 聴衆を前にして
閑暇な往来に 石畳に降る日射しとなって翻る
針葉樹の腐葉土 影の下の 拵えた温もりで
灰を撒いた芝生 亡き上で 草が滴を湛える
名も無き 音楽家が それが私であったなら
一室の白壁に 静なる 美が掛かる
い の ち を呼んだら
再会のとき
Kenji Ayabe
あなたを 抱いたひとの 生涯は
外国に生まれた 聴衆を前にして
閑暇な往来に 石畳に降る日射しとなって翻る
針葉樹の腐葉土 影の下の 拵えた温もりで
灰を撒いた芝生 亡き上で 草が滴を湛える
名も無き 音楽家が それが私であったなら
一室の白壁に 静なる 美が掛かる
い の ち を呼んだら
再会のとき
Kenji Ayabe