kenji ayabe

NOTE

徳島にあるセレクトショップ「Cue!」

【アルバム「3人の1日」、ま新しいお取扱いのお店のお知らせ】

阪神高速3号線を走っていると、谷崎潤一郎氏の著作で読んだ、芦屋の町並みを、雲一つない、青い空の下に見つけられた。

3月某日、徳島県徳島市に向う車内には、助手席のシートでも弾けるTeyler製の小ぶりのアコースティックギターを粂君が抱えていた。

後部座席には、急ぎの要件でも、Tea timeをいくつ余して構わない要件でも、メールの返信の早い海老原君が、携帯になにやらメッセージを打ち込んでいた。

鳴門海峡を目下に、車は歓声の中でアクセルの踏み込みを弱める。徳島の市街を真新しい眼差し、法廷速度内ほのぼのとしたスピードで観光している。

1年前、FOR STOCKIST EXHIBITIONという、インテリア、ファッション、雑貨の合同展示会を訪れた際、縁あってご紹介いただいた店主 青木さんに、ツアー出発の直前に店鋪販売の連絡をいただいた。

 

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お店のドアを開けると、「えっ、あやべさん?」と若く可愛らしい店員さんがこちらに声がかかった。初めて降りた土地に突如として邂逅に出合わせたように嬉しかった。

 

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青木さん自身も音楽家の一面を持っているようで、彼のセレクトしたCDには人柄やフィールドが映し見えた。

 

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CDを手渡してから、お勧めのカレー店に皆揃って移動した。

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散々にLiveのMCで言っている通り、OLDE WORLDE沼田君の影響を受けてお肉を摂らなくなったので、最近はメニューから選ぶ時も、自分で作るときでも、戸惑うことが少なくて助かっている。

 

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壁には高橋久美子さんのサインが書かれていて、彼女の故郷を覗けてそれもよかった。彼女の著作「思いつつ、嘆きつつ、走りつつ」の中で読んだ、主人公が感じた海に囲まれた島にある青春像をまとった風が、どの小道にも吹き、そして溜まっている様子が僕の目に映った。

Cueに戻り珈琲豆などを買い物して青木さんと別れた。土地の記憶は、そこで出逢った人との会話で根付くものだ。そして遠慮がちに僕の断片としてのCDも、そこにあるということを実感していることがなにより嬉しい。

 

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・左 筆者 ・右 店主青木さん

Cue!  http://cue-web.com 徳島県徳島市沖浜東2-40

(写真=上3枚 青木さん 下2枚 私物)

Kenji Ayabe

「3人の1日」 tour final

東京、新代田FEVERにてtour finalが終演。

最後の打上げまで出会いが訪れる素晴らしい1日でした。

大阪、京都、広島で一緒に過ごした方々の顔を思いだしながら。

 

高校時代の友人から突然のお花が届いたり、他のライブハウスの店長が遊びに来てくれたり、バンドメンバーがステージ入場10秒前に楽屋に飛び込んで駆けつけてくれたり、「スッピンで来たから」といって挨拶もせず帰ってしまった写真家がいたり、「間に合わなかった」と残念がってくれたミュージシャンが5人くらい同時にメールくれてたり、音楽を志すきっかけとなった上司が鳥肌立ったと伝えてくれたり、家族が応援してくれてたり。

愛が溢れていましたよ。

 

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素敵なお花をありがとう。作家、高橋久美子さん。

 

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CDを置いて下さっている、根津のセレクトショップclassico店主、高橋隆さん。

 

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(写真=nina)

【右上から】

須藤優Bs、山本健太Key、粂絢哉Eg、OLDE WORLDELaika Came Back、あやべ、

【見えない】

海老ちゃんDr、Dawaさん、皆さん、

 

ありがとうだし、これからも続きます。

よろしくね。

Kenji Ayabe

 

「壁掛けの音楽による1日」

3月12日

いよいよ、来週の木曜日に訪れる、3人の音楽家による「3人の1日」が行われます。

僕が見てきたのは、イタリアの石畳を渡る男性、静岡の海で嘆く男性、カリフォルニアの夜空の天体を眺める男性。

ひとり、ひとつの物語を感じることで、自分との違いを憧れることで、僕らは大人になっていくことに。

 

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OLDE WORLDEが、童話世界のつづきを演じるように、世界は夢と一致している。

彼の描く、自由と自分との、密着しながらも、その間に挟まった(普通でいえば絶縁体になるはずの)紙には、モンゴメリの赤毛のアンの様な、素敵な並木道には名前をつけてしまうような軽快な絵がいつでも色豊かに彩られている。

彼の1日の断片を体験する事で、少なからず僕は、軽快な主人公に憧れて、今月末に咲き誇るであろう桜並木に、自分だけの呼び名を、そっと名付ける知れない。

 

Laika Came Backが、その数十はある瞳で、世界のドキュメント・記録を、(三島氏が「豊饒の海」で成したように)現代へと伝播させる。国を渡り摘み取った言葉と、太陽の下で滲み出した和音を、僕の音楽によって勧められた感覚神経がいよいよ突出し、その迎入れた果敢ない場所には豊穣の稲を実らせることになる。

彼の1日の断片を体験する事で、少なからず僕は、その時間だけは、街に放出された音楽が与える影響について考えることを止められる。そして、葉が日射しを与えられるように、自分にあらかじめ用意された、幹を支える根や、枝や花の存在に、はじめて気が付くかもしれない。

 

僕の小さな結び目が、あなたの大事な1日になることを願います。

素敵な夜に。

Kenji Ayabe

吉祥寺にある眼鏡店「The PARKSIDE ROOM」

【アルバム「3人の1日」、ま新しいお取扱いのお店のお知らせ】

5年前、恵比寿を歩くことにしていた日、1人で入店する度量はないので、付き添いを伴って眼鏡店Continuerを初めて訪れました。自分の置かれた環境が自らの態度によって変わり、新しいスーツを用意するのと同じ準備のためにガラスの扉を開いたのです。

 

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自分が気に入ったモノが置いてあるお店は(度量がないわりに)、何故かスタッフさんと親しくなることが多く、出先の選択肢が少なくて済むことに関してひどく助かっています。

眼鏡をかけていないスタッフの根本君とは打ち解ける理由をあげれば、切りがないという具合で、早くからお互いのフィールドを行き来する間柄になっていました。

その彼がContinuerの新らしい店鋪に、吉祥寺の街でThe PARKSIDE ROOMを営業している事を聞きましたので、改築している吉祥寺駅を真新しく眺めながら、井の頭公園方面へと歩いて行きました。

 

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井の頭公園に通じる、七井橋通り沿いの2階の建物に”公園の傍の一室”はありました。こんどは迎えてくれる友人に会うために、木の扉を拓きました。

 

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彼は仕事に息をつかせ、同じ通り沿いにある武蔵野珈琲店へ入店し、珈琲を前にして、多くの話題について語り合いました。

彼は仕事についてのプライドや、行く先々の出会いに感じる愛について、多くの共感を呼び起こしました。僕らのしていることについて、自信がなかった訳でもありませんが、共感というのは代え難いエネルギーをもたらしました。道の別れ際、再び交差するまでの時を思うと、喜びに溢れていました。

The PARKSIDE ROOMが僕のCDを置いてくれると報せが来た時は、共感の域を越えた感謝で舞いました。(彼の上司である鈴木店長の懐の深さは、武蔵野珈琲のブレンド並みと聞いていました)

風が去ったあとの、穏やかな汀に垂らした糸のように、複雑な心の波を上手に受け入れてくれる。そんな印象を僕は店長に持ちました。

 

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(鈴木さんに会うと、僕も平静で親切でありたいと思うのだけれど、よく考えれば願わくばの親切さに、不自然で居心地の悪い存在になってしまうことがの方が多い)

 

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(写真= Continuer , The PARKSIDE ROOM , 根本氏)

Album「3人の1日」が購入が店頭でできる様になりました。

眼鏡を買いに行って、CDを買うことなんて滅多なことと思いますが(その逆もしかり)、彼らが愛に溢れているおかげで、不用意な選択肢を減らしてくれて、どんな波風立ってしまった心でも、ここにくれば静かに眼鏡を選ぶことが出来るのを、僕は記しておきたいと思います。

 

Kenji Ayabe