kenji ayabe

LETTER

梅雨らしい雨

それは騒がしい明け方の雨だった。

睡眠中の5時から7時までの間、

タンバリンの上を120匹の蛙が跳ねたような、

驟雨が庭を襲っていた。

浅い眠りの中でそれを、

テーブルに置いたリモコンのように聞く以外には、

することがないはずだった。

アラームが人工的な7時を知らせると、

窓の外の景色に目をやった。

そこには水気を絞る前の洗濯物が、

刈り取られた稲のようにかかっていた。

Kenji Ayabe