kenji ayabe

LETTER

刈り取られた糸

友人と手紙のやりとりをはじめた

ひと月に1往復ほどの

畑にすがる季節風のよう

 

便箋、手には馴染まぬ細いペン

書き出しは枕元に置かれた「生物と無生物のあいだ」について

ドリップしたコーヒーがしばしば口元で波打つ

天井を向き首を傾げながら息を抜く

 

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墓石に触れた幼少の記憶

スウェーデンの森に聳える石の十字架

死に従える石の精霊

私に新しき景色を見せよ

 

Kenji Ayabe